日記

brexit:データによる振り返りとそこから浮き彫りになる残留派の選挙PR戦略のミス

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国際世論がぎりぎりまで「残留だろう」と考えていただけに、ここは残留派がなぜ負けたのか?

まずはthe guardianによるanalysisデータから振り返っておきたい。

EU referendum: full results and analysis

生のデータから分析をしたわけではないので恣意性は排除できないし原因と結果は誤解しないようにしないといけないということを肝に銘じつつも、相関関係が見えてくるわけであります。

Every area by key demographics

最初に注目したいのがresidents with higher education(教育水準)とMedian annual income of residents(収入水準)との関係。

residents with higher education(教育水準)
residentswithhighereducation

Median annual income of residents(収入水準)
medianannual incomeofresidents

どちらも高いほど残留に偏っている。

ただし、この教育と収入はリンクすると考えると同じことを言ってるグラフでしょうと。

※ちなみにABC1 social gradeとは
https://en.wikipedia.org/wiki/NRS_social_grade

一方、言われているMedian age of residents(年代別)に関してはそこまで如実ではない。
medianageofresidents

で、ちなみに今回の争点になった移民問題にリンクしそうなresidents not born in the UK(出生がイギリスでない割合≒移民の比率)の軸。
residentsnotbornintheUK

ここに皮肉がありますが、移民問題に頭を悩ませていないであろう移民割合が少ない地域でもむしろ離脱票が多い。極論ですが2つの可能性があって、そもそも「移民問題は今回の選挙の重要な争点ではない」のか、あるいは「移民問題は争点。身近に移民がいないにも関わらず移民問題を重要な争点とした」、どちらかですね。

さて、この結果はそれぞれの選挙キャンペーンともリンクしているといえます。

というのは、それぞれ両極端な陣地(高い教育水準と低い教育水準)から中流層のパイを取り合うそんな構図がみられるわけで、その際の戦略がそれぞれ、残留派は論点を崇高な「ヨーロッパの平和」と「経済的利益」に求めた。一方、離脱派は論点をより具体的な「移民問題」と「福祉問題」に求めた。

結果、中流にリーチ出来たのは離脱派だったということですね。

これ、2極化が進んでいく世界観ですとトップレイヤーは極端に儲かる&かなり小数になっていくので中流へのリーチ戦略は明らかに代えていかないと響かないってことでしょう。

では、話を選挙キャンペーン戦略へ。

橋下さんも注目?英EU残留派PR戦術、痛恨の失敗

橋下さんも注目?英EU残留派PR戦術、痛恨の失敗

残留派は富裕層だし既得権益層だから金はあるわけで一流広告代理店と一流タレントを使ってプロモーションしたわけでしょうが、この記事を見る限り選挙キャンペーンが微妙と言わざるをえない。

そもそも「恐怖マーケティング」というネガキャンなのは微妙だし、「#Don’t fuck my future」って煽りじゃぁ金持ちの独善ですよ。金持ちの秩序をみださないでお願いとしか聞こえないでしょうね。キャメロン首相もなんだかパナマ文書なんか出ちゃってアップアップだし。

対して、離脱派はテーマフレーズは「BreakingPoint(もう限界!)」、口コミラッピングバスで 「NHSに3億5000万ポンド」の公約しかり現実に起こっている問題点のうち「移民問題」にしっかりフォーカスをしたわかりやすいキャンペーン。もう限界!なんて普通にお母さんが家計簿みながら言ってるような、とても共感度の高いセリフですよね。

移民問題は経済だけでなく暗に「安全」にも影響のある論点(テロ問題などはバッドタイミングでしたね。。。)と言うのは協力。移民は悪い人ばかりではないのに、でも「子ども手当ぼったくられてムカつくでしょ?」「安全な方がいいでしょ?」って誰が聞いても「それはむかつきます」と応えるところに論点を持っていきましたね。頭よい。。。

しかもファラージ党首はパワフルだし元ロンドン市長ボリス・ジョンソンなんて大物も乗っかってしまった。結果的に気持ちが乗っかるストーリーが仕立てられていますね。

【英国民投票】 離脱派が勝った8つの理由 BY BBC

記事より引用。

移民問題にすべてを賭けたというわけではないにせよ、離脱派は何が切り札か承知していたし、切り札は効果的に使った。
移民問題は、国民的・文化的アイデンティティーというより大きな問題につながり、なおのこと離脱派の主張には好都合だった。特に低所得有権者へのメッセージとしては。
英国に来る移民の数やその社会的影響に対するここ10年来の懸念と、今後20年でどうなるのかの懸念は、予想外に幅広く、かつ深く浸透していたことが、投票結果からうかがわれる。
同様に、離脱派の中心的主張は、EUに留まる限り英国は入ってくる移民の数を制限できないという内容だったが、これがいかに有権者に強く響いていたかも、投票結果からうかがわれる。いずれも非常に重要なポイントだ。

結論、大衆を扇動するには現実にクリティカルな問題で、誰もが賛成する「完全懲悪シナリオ」を立て、現状を打破するシンプルでわかりやすいメッセージを打ち出し票田にリーチすべき。

一次的な反応で決まってしまう国民投票、恐るべし。

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